退職代行のメリットとデメリット
退職する場合、会社への連絡や手続きが必要ですが、その際「退職代行サービス」を介すると、退職希望はもちろん、有給休暇の取得希望、社会保険や離職票の手続きなど、会社との間で行う必要がある情報伝達や手続きを会社と関わることなく終えることができます。
会社と社員の関係性が希薄になっていたり、違法な労働環境について認知が進んだこともあり、昨今、退職代行を利用して会社を辞める人が右肩上がりで増えている状況です。
そこで今回は、退職代行を使うメリットとデメリットについて見てみることにしましょう。
退職代行のメリット
まず、退職代行のメリットについて見てみることにしましょう。
退職代行のメリットで最も大きいのは、通常の退職の手続きとは異なり、即日もしくは数日で退職できるという点です。
通常、企業の就業規則により差異がありますが、退職を希望する場合は2〜3ヶ月前までに上司などに伝え、引き継ぎを含めた準備を終えてから退職します。しかし、退職代行を利用すれば、ほとんどの場合、退職希望を伝えてなくても、残有給を消化することで即日退職することが可能です。
ブラック企業にも退職代行は効果的
退職に際して円満に進めることが、本来望ましいことは言うまでもありません。しかし、ブラック企業のように円満退職を許してくれないような相手には、退職代行は非常に効果的です。
退職希望を上司に伝えた途端、違約金を請求してきたり、訴訟を起こすなどと “恐喝” まがいのことを言ってくる会社もありますが、そんな時は、弁護士が運営している退職代行を選ぶことで、会社が違約金の請求や訴訟をおこしてきた場合の対応も図れます。
出社するのが辛い人にも退職代行は効果的
また、退職代行は、出社して会社側と話し合うことが精神的に辛い人にもメリットのあるサービスです。
精神的な負担感から突然出社ができなくなり、出社できないまま会社の上司などと事態の解決を図るのも難しくなるケースもありますが、こういう場合には退職代行を介することで、自分が出社することなく速やかに解決することが可能です。
退職サポートをする退職代行も
さらに、退職のサポートに合わせて次なる新天地を探すべく転職活動を支援して頂ける代行業者も最近出てきているので、より良い環境で能力が発揮したいという人にも退職代行のメリットがあると言えるでしょう。
退職代行のデメリット
このように、労働者側としてメリットのある退職代行サービスですが、デメリットもあります。
退職代行は利用者数が急増しているものの、これまで存在しなかった新しいサービスということもあり、提供する業者側のサービス基準が決まってなく、本来は弁護士のみに許される「法律に関連する交渉」を行政書士や法律的な資格のない一般業者や行っているグレーなケースも見かけます。
現状は、そういったグレーな業者を退職代行の利用者側が見分けるしかない状況で、いわゆる “当たり外れ” があるのが一番大きなデメリットと言えるでしょう。
退職代行のメリットとデメリット まとめ
- 退職代行を介することで、自分が出社することなく速やかに解決することが可能です。
- 退職代行を利用すれば、ほとんどの場合、残有給を消化することで即日退職することが可能です。
- 会社が強硬な対応をとってきた場合でも、弁護士が運営している退職代行であれば対応できます。
- グレーな退職代行業者も存在するので、利用者も比較して見分ける必要があります。