「退職代行」を知ろう
最近、利用者が増えている「退職代行」。このページでは「退職代行」のサービス内容や料金相場、利用時に注意が必要なポイントについて見てみることにしましょう。
「退職代行」とは?
「退職代行」とは、「プロが退職手続きをアドバイスした上で、会社への退職の連絡を代行してくれるサービス」です。
日本では憲法や法律で「退職の自由」が保障されており、本人の「退職の意思」さえあれば、会社側の意思や就業規則に関係なく退職することができます。
「退職代行」のサービスを利用することで、退職代行会社の担当者が本人に代わって会社に対して退職の意思を伝えてくれ、有給消化の連絡や会社からの貸与物の返却方法の指定などを代わりにしてくれます。
こんな人に「退職代行」はピッタリ!
次のような項目に当てはまる方は「退職代行」を利用して退職を検討してみると良いでしょう。
- 勤めている会社がブラック企業
- 精神的・肉体的にこれ以上会社に行くのが辛い
- 会社を辞めたいが、なかなか言い出せない
- 会社を辞めたいが、引き留めが厳しい
- 会社の人と顔を合わせず退職したい
- サービス残業が多く、会社を辞めて未払いの残業代を取り返したい
簡単には退職させてもらえない会社だったり、会社に行きたくない、会社の人と顔を合わせたくない、といった場合に「退職代行」は効果的です。あなたが会社を辞めたいと思っていても、何らかの理由で会社に「退職の意思」を伝えられないでいるなら「退職代行」を使って退職することをお勧めします。
「退職代行」なら出社不要!すぐに会社を辞められる!
退職代行を利用すれば、通常の退職の手続きとは異なり、即日〜二週間で退職できます。
通常、退職を希望する場合は2〜3ヶ月前までに上司などに伝え、引き継ぎなどを終えてから退職しますが、退職代行を利用すれば、ほとんどの場合、残有給を消化することで翌日から出社することなく退職することができます。
「退職代行」のメリット
ブラック企業でも退職できる
退職に際して円満に進めることが、本来望ましいことは言うまでもありません。しかし、ブラック企業のように円満退職を許してくれないような相手に、退職代行は非常に効果的です。
退職希望を上司に伝えた途端、違約金を請求してきたり、訴訟を起こすなどと “恐喝” まがいのことを言ってくる会社もありますが、そんな時は、弁護士が運営している退職代行を選ぶことで、会社が違約金の請求や訴訟をおこしてきた場合の対応も図れます。
出社するのが辛い人も退職できる
また、退職代行は、出社して会社側と話し合うことが精神的に辛い人にもメリットのあるサービスです。
精神的な負担感から突然出社ができなくなり、出社できないまま会社の上司などと事態の解決を図るのも難しくなるケースもありますが、こういう場合には退職代行を介することで、自分が出社することなく速やかに解決することが可能です。
残業代などの未払い賃金を取り戻すこともできる
弁護士が運営している退職代行であれば「退職の意思」を会社側に伝えて退職を代行するだけではなく、別途費用が必要になりますが、残業代などの未払い賃金回収の交渉も可能です。
日頃からサービス残業を重ねている方であれば、事前に “証拠” を準備しておくことで「本来払われるはずの賃金」を払ってもらう交渉も「退職代行」と合わせて依頼すると良いでしょう。ちなみに、未払い賃金は証拠さえ揃えば、確実に回収できます。
「退職代行」は弁護士もしくは労働組合に依頼
「退職代行」には「弁護士もしくは労働組合が運営するもの」と「弁護士・労働組合以外が運営するもの」があります。
弁護士や労働組合が運営する退職代行の場合、退職時にトラブルが発生した場合、会社とあなたの間に立って交渉することが可能ですが、弁護士や労働組合以外の場合、間に立って交渉することは違法となるため、あくまで「退職の意思」を会社側に伝えることしかできません。退職時に発生した会社とのトラブルは自分で解決しなければならなくなりますので、弁護士や労働組合が運営する退職代行サービス を利用しましょう。
「退職代行」の料金相場は?
退職代行の金額についても見ておきましょう。
会社とのトラブルが起きた時にも対応できる弁護士事務所運営の退職代行業者の場合、5万円〜7万円 が一般的な料金相場ですが、10万円前後の業者もあります。
そこでおすすめなのが、労働組合が運営する退職代行業者です。
労働組合が運営する退職代行業者の場合、弁護士が運営する業者よりも料金が安く設定されており、3万円程度で依頼することが可能です。
退職代行サービスは、業者によって料金格差が大きく、限られた曜日・時間帯しか対応してくれない場合もあるので、慎重に業者選びを行うようにしましょう。